ピニンファリーナによりデザインされ、1954年に開発生産された3.0L直列4気筒エンジンを積んだクルマ。Ferrari 750 Monza。フェラーリの名車の中では地味な存在かもしれませんが、私はこのクルマの曲線美、特に後ろ姿が大好きです。
前回のブログの続き*になりますが、同じく早川松芳氏により製作されました。こちらも横のマッチ棒と比べて頂くと、どれくらいの精密さで作られているかが、分かって頂けると思います。元々はレジンのキットを元に作られているのですが、早川氏はその造形に満足せず、頭の中に図面があるかのようにレジンを削り、自分のイメージ通りの形に近づけていきます。塗装工程も同じく、幾重にも重ねて塗装され、何度も細かいペーパーで研ぎ出され、この大きさにも関わらず、曇り一つ無い見事な塗膜に仕上げられています。
色々な資料を参考にしながら造形されるのですが、実物のクルマをそのまま縮小すれば良いわけでは無く、クルマのデザインを深く理解し、部分的にあえてリサイズする事により、サイズダウンしたときにより実物らしく見えるように絶妙な調節がなされています。そのバランス感覚は本当に天性のものです。
この模型の展示台にも細かい細工がなされており、5mmの透明アクリルの側面には細かいヘアーラインが入れられ、その下の板は白のアクリルでは無く、人工大理石が使われています。もしこれが単なる透明アクリルと白のアクリルの組み合わせだったら、このようなしっとりとした表現にはならないでしょう。ステージはあくまで脇役で模型を引き立たせる為にありますが、きちんと模型を引き立てるべく機能しないといけない。ここにもバランス感覚が必要とされます。
ここのところ模型の話題が続いていますね。実は当社には色々な模型があるんです 笑。模型を通じて、色々な素材の使い方、展示方法について興味を持って頂ければうれしく思います。