さて材料が出来上がってきました。いつもお世話になっている家具町工房*の賀來寿史*さんに無理を言って作って頂いた何かの材料です。
まあ、ここでもったいぶっても仕方ありませんので、答えはこちらで、Case Studyに掲載している屋台*の部材です。最初は渋谷ヒカリエにあるd47 MUSEUM*でP to P STORE(Problem to Product Exhibition)*の際に製作のご協力をしたのが始まりです。これは地域が抱える自然環境の破壊、地場産業の衰退などの問題(Ploblem)を様々な工夫により、製品(Product)にして解決策を模索している様子を展覧会で紹介するという試みでした。
この時の設営はとても楽しかったのが印象に残っています。与えられた納期は少しで、その中でギリギリ間に合わせ、僕のワゴンに詰め込んで賀來さんと一緒に東京に向けて走りました。何度も寸法確認をし、図面を描きましたが、実際に現地で組み上がるまでは本当にヒヤヒヤで、一台目が組み上がった時には本当にホッとしました。それからこの形状を気に入って下さり、少し寸法変更を加えたものをd富山店*さんにお送りし、今回はまた寸法変更を加え、d静岡店*さん用に製作しました。
この屋台は何度製作してもワクワクします。最小限に絞り込まれたパーツで、日常を非日常の風景に変身させてしまう。材料はどこでも手に入るものばかりです。パーツとして見ると、非常に単純なものですが、何度も図面を描き直し細かく寸法設定をしています。最初にお作りしたときはこんなに愛して頂けるとは思ってもおらず、こうして継続的に製作できるのは本当に幸せです。